一年と二ヵ月
拓真が戻ってきて、
気が休まることはない。
「あれ、梅本拓真くんじゃない?!」
「え?!あの梅本貿易の?」
「キャー!すっごいイケメン!」
「帰ってきてたんだ!
めっちゃ大人っぽくなってる〜」
カッコよくなって戻ってきた拓真に
待ち構えていたのは、女の子たちの悲鳴。
しかも、黄色いの。
おまけに……
「やっべー!
芦屋七海、超可愛いー!」
「色白でスタイル抜群!
シミ1つない美肌!!」
「美しい〜」
七海熱も復活して、
あたしの周りは歓声ばっかり。
こうやって見ると、
お坊っちゃまもお嬢様も、
普通の高校生だなぁ、って思う。
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