一年と二ヵ月


「違うの?」

拓真もあたしを見て、ニヤッと笑う。

「あのねぇ、あたしが
モテるわけないでしょ?
七海と一緒にいるから、
あたしなんか霞んで見えるよ。」

「ふーん、どうだか。」

拓真は意味ありげな笑みをしながら
また雑誌に目を写した。

ったく、2人して……。


「ただいま戻りました〜」

七海はちゃんと黙らせてきたらしい。
周りが静かになってる。

「ごくろーさん。」

「ほんとだよ。
てかさ、何でうるさいと嫌なの?」

「まぁ普通にうるさいのはやだけど、
勉強に集中出来ないでしょ。」

ただでさえ成績ヤバイのに、
これ以上成績落ちたら、
本気で東に殺されかねない。


「勉、強?」

七海の顔が硬直している。

もしかして………


_
< 73 / 83 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop