果たされなかった約束
疾風のお母さんのすすり泣く声が聞こえてきた。
3年後の約束の意味
あのとき、彼が教えてくれなかった訳
彼が悲しげな表情をしていたわけ……
そう言うことだったんだ…
私は何にも気づいてあげられなかった..
「家にきてお線香あげてくださる?紗和さんに渡したい物もあるの。」
……渡したい物?
「はい、是非行かせて下さい」
初めて、疾風の家に行く。まさか、こんな形で行くことになるなんて思わなかった。
家に行っても、あまり実感かんが無い。
やっぱり、まだ信じられない……
お線香をあげた。
涙はでない…
「これを、紗和さんにあの子の机の上に置いてあったのよ。」
そう言って渡されたのは、手紙だった…
私はその手紙を受け取りあの丘にいった。
読むのが怖い…
読んだら本当に全部信じなくてはならない気がして怖かった。
でも、疾風が私に残してくれたものだから、読まなきゃ。
封筒を開けてみる…
初めて見る疾風の字。
とても綺麗な字だった。