華と…
「え?」
わたしは、驚きをそのまま声にした。
「華に出会って、華を好きになって、あの頃の俺の気持ちは、大切な家族を思う愛だったんだって気がついた。
初めて華に会った時、深雪が生まれ変わって俺の前に現れたのかと思った。
似てるんだ。華と深雪。
酷い奴だな、俺。そんな理由で華を誘って、付き合って。
でもさ、華がバッサリ髪を切って、なんかすっかり雰囲気が変わって、それで俺、目が覚めたのかもしれない。
本当はわかっていたんだ、華は華で深雪とは違うって」
雄一は、整然と並ぶ一つの墓石の前で足を止めた。
「だからって、今更なんでそんな告白をわたしにするわけ?」