ウソつき〜後悔した理由〜
『姉貴………。
陽は族に所属してたんだな。』
小声でボソッと言ってきた翔太。
翔太も気付いたか。
………まぁ、私達も所属してたからね。
『お?
まさか……。
こちらが美音さん?』
急に金髪が話しかけてきたぁ!!
私の名前、何で知って……?
『やめろ。
美音ちゃんを任されてんのは俺だろ。』
急に牽制しだす陽。
あ、牽制っておかしいかな。
任されてる?
どういうこと?
『誰も、お前1人に任せるとは言ってねぇ。
…………だろ?』
『…………でも、学校生活中は俺のはずだぞ。
でしゃばんな。』
『はいはい。
お~怖。』
すると金髪がこちらを向いた。
『すみません、美音さん。
話の内容から俺らがどういう奴等か分かったと思います。
ちょっと俺らのトップがコイツを呼んでるんで、連れていかせてもらいます。』
………敬語~。
「あ、はい。」
ていうかこいつら……。
私が話の内容から族って気付くってわかってる。
ということは私の過去を知っている?
………まぁ、陽も知ってたしな。
なんで敬語?
『美音ちゃん、じゃあね!』
楽しそうに手を振る、陽。
『じゃ、明日な、翔太。』
『おう。』
男は男らしく………的な?
『美音さん、翔太さん失礼します。』
金髪は礼儀正しく去って行った。