ウソつき〜後悔した理由〜





『姉貴………。
陽は族に所属してたんだな。』




小声でボソッと言ってきた翔太。




翔太も気付いたか。




………まぁ、私達も所属してたからね。




『お?
まさか……。
こちらが美音さん?』



急に金髪が話しかけてきたぁ!!





私の名前、何で知って……?





『やめろ。
美音ちゃんを任されてんのは俺だろ。』




急に牽制しだす陽。



あ、牽制っておかしいかな。


任されてる?



どういうこと?



『誰も、お前1人に任せるとは言ってねぇ。
…………だろ?』



『…………でも、学校生活中は俺のはずだぞ。
でしゃばんな。』




『はいはい。
お~怖。』





すると金髪がこちらを向いた。



『すみません、美音さん。
話の内容から俺らがどういう奴等か分かったと思います。
ちょっと俺らのトップがコイツを呼んでるんで、連れていかせてもらいます。』




………敬語~。


「あ、はい。」



ていうかこいつら……。


私が話の内容から族って気付くってわかってる。


ということは私の過去を知っている?



………まぁ、陽も知ってたしな。



なんで敬語?



『美音ちゃん、じゃあね!』




楽しそうに手を振る、陽。



『じゃ、明日な、翔太。』



『おう。』




男は男らしく………的な?




『美音さん、翔太さん失礼します。』





金髪は礼儀正しく去って行った。




< 29 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop