ウソつき〜後悔した理由〜
深々とお辞儀をしてから
席へと座る。
後から
翔太の分も出される。
すると
翔太は 目を輝かせこちらにやってくる。
『おぉ!
うまそ〜!』
………朝っぱらからうるさいヤツだ。
『ナイス!!
久仁江さん!』
家政婦の名前は
久仁江(くにえ)
名字は興味がないので忘れた。
私の 弟は
櫻井 翔太(さくらいしょうた)
さすがに 同じ名字なので
翔太の名字は覚えている。
私達は いつも 3人で
朝を迎える。
たま に2人。
3人以上になるコトは
例外を除いたらあり得ない。
両親?
そんなのは……
死んだよ。
だから 家政婦を雇っている。
本当は 家政婦なんか
雇ったりしないで
兄弟水入らずで過ごしたい。
……が 学生の私達には
さすが に無理があった。
お金の ほう は両親の残した莫大な遺産のおかげで心配はいらない。
だが 私はコツコツとバイトやら なにやらで貯めている。
いずれ 自立するためだ。
『あ〜
そういえば ねえちゃんの部屋にあったマンガ…
借りたから。』