ビターな恋
ゆっくり記憶をたどる。
《確か、亜梨紗と問題を出しあう前に化学やってて…
その時ノートを…》
思い出した。
テーブルの脇に置いてて、その後、手が当たっちゃって落としたんだ…。
「最悪…」
深いため息をつき、リビングに向かった。
「あ、丁度よかった。
そろそろご飯にするから手伝って」
「はーい!!」
私はキッチンに入り、食器を出し始めた。
《あとで亜梨紗にメールしておこう》
そんなことを思いながら。