ビターな恋

「ちょっと…‼」


「いやいや‼確かに八城は可愛いけど、俺は美男じゃないし…」


「ま、間中君？」


「え？…あっ」


再び、間中君は顔を赤くした。


「…可愛いって言われ慣れてないから照れるな～

でもありがと‼お世辞上手だね‼」

私は笑いながら、歩く速度を速めた。


「つばさー褒められたんだからさぁ…

素直に受け取ればいいのに…」


「あはは‼」

笑いながら、頭の中では違うことを考えていた。


《違う違う…

間中君が赤くなったのは、急に変なことを言われたからで…

私のことなんて意識してない…そう思うのは自意識過剰‼》


そうして、私は気持ちを静めていった。