ビターな恋
俺はリビングを出て、自分の部屋へと向かう。
ベッドに飛び込んで、枕に顔を押し付けた。
《つばさ…可愛かったなぁ…》
気づけばそんなことを考えていて、何だかつばさに申し訳なかった。
俺は仰向けに寝転がる。
「…亜梨紗の友達だもんな!!可愛いよな!!類は友を呼ぶってな!!」
ははは!!と自分の笑いが部屋に響く。
違うと、わかっている。
つばさは俺の中で何かが違う。
単に、『亜梨紗の友達』というカテゴリーにいるわけではない。
「……何考えてんだ、俺」
腕を目元に押し付けて、何も考えないよう闇を作った。
気がつけば、うとうとと眠りについていた。