ビターな恋
「あ、つばさ、お兄ちゃん起きた?」
「う、うん」
私は急いで亜梨紗の隣に座った。
「うわっ、ハンバーグか。母さん頑張ったなー」
リビングに現れた京平さんが食卓を見るなりそう言った。
そして、亜梨紗の目の前に座る。
「「「いただきまーす」」」
三人で手を合わせてからご飯を食べていく。
「美味しい!!」
私が思わずそう言うと、亜梨紗のお母さんが目を輝かせた。
「つばさちゃん本当!?」
「はいっ!!とっても美味しいです!!」
「うんお母さん!!これとっても美味しいよ!!」
「良かったわー!!いつもより丁寧に作ったかいがあったわねー」
亜梨紗のお母さんは鼻歌を歌いながら、キッチンを片付ける。