ビターな恋
夕食を食べながら、京平さん、亜梨紗と色々話した。
学校のことや、クラスのこと…
話している最中に亜梨紗がこっそり
「恋バナは夜聞くからね」
と、嬉々とした声で言ってきた。
「えっ」
「ん?どうした?」
「お兄ちゃんには関係ないよーだ」
亜梨紗は笑いながら、ハンバーグを頬張る。
「ごちそうさまでした」
食器の前で手を合わせてから、キッチンに下げる。
「あらつばさちゃんそのままで良かったのに‼
ありがとうね」
「いえいえ。あ、私洗いますよ」
「そんなこといいわよ‼あ、つばさちゃんお風呂入れば?
少し早いけど…お客様だし、一番風呂で‼」
亜梨紗のお母さんはそう言って、私をキッチンから追い出した。
「え、でも悪いですよ‼」
「いいのよ‼それに京平に先に入られるよりははるかにマシ…ううん、比べ物にならないわね‼ていうか比べちゃだめね‼」
「おい母さん?」
京平さんが呆れ顔でお母さんを見るけれど、そんなものはスルーして
「とにかく入っちゃいなさい‼ね‼」
私をリビングから出した。