ビターな恋
つばさside
ゴールデンウィークが開けて、最初の学校の日
教室に入って友達とあいさつを交わして席につく。
ちなみに亜梨紗は寝坊。
私が席についてぼーっと外を眺めていると
「八城さん、おはよう」
「あ、おはよう間中君」
隣の席の間中君がやってきた。
「ゴールデンウィークはどこかに行った?」
間中君が席に着きながら私の方を向く。
「亜梨紗の家に泊まってたよ。その後は家に引きこもってた」
私は笑いながらそう言ったあと、間中君の顔が少し赤いことに気づく。
「間中君?顔赤いけど…あ、今日暑いもんね‼窓開けようか?」
私が立ちあがって窓を開けようとすると
「…本気でそう言ってるの?」
顔の赤い間中君が私の腕を掴んで窓を開けるのを止めた。
「え、ま、間中君…?」
教室は他の子たちの会話で賑わっている。
とりあえず私は席におとなしく座った。