Under Tamiflu 灰色の天使
分厚いガウンを
体に巻きつけた麻美が腫らして
潤ませた目、鼻を真っ赤にして
コーヒー缶を俺に突き出してた。
「グスッ・・、これ・・、飲まない?」
そりゃ・・解るだろう。
今まで何処で泣いていたんだか。
「見てたのか・・・?」
「ウン・・・ゴメン・・。」
「・・いいさ、
彼女の魂に祈ってやってくれ。」
コーヒーを受け取ると俺は麻美を
隣に誘う。彼女は手すりの所で
甘いココアの缶を一旦足元に置き、
静かに手を合わせていた。
「・・・・冷めちまうぞ。」
「うん」
あまり長い間、
祈ってるもんだからココアを拾い
上げて声を掛けてやった。
「約束してたんだ、
頑張って生きて行くから・・
最後には看取って欲しいってさ。」
"その時はアタシが・・
ずっと欲しがっていたものを頂戴・・?"
「死神のキスは"死の接吻"・・
ご褒美にくれと云われてたンだ。」
「彼女は・・?」
おそるおそる、
麻美は訊ねてきた。
俺もまた溜息だ・・
まさかこんな話をしようとは。
体に巻きつけた麻美が腫らして
潤ませた目、鼻を真っ赤にして
コーヒー缶を俺に突き出してた。
「グスッ・・、これ・・、飲まない?」
そりゃ・・解るだろう。
今まで何処で泣いていたんだか。
「見てたのか・・・?」
「ウン・・・ゴメン・・。」
「・・いいさ、
彼女の魂に祈ってやってくれ。」
コーヒーを受け取ると俺は麻美を
隣に誘う。彼女は手すりの所で
甘いココアの缶を一旦足元に置き、
静かに手を合わせていた。
「・・・・冷めちまうぞ。」
「うん」
あまり長い間、
祈ってるもんだからココアを拾い
上げて声を掛けてやった。
「約束してたんだ、
頑張って生きて行くから・・
最後には看取って欲しいってさ。」
"その時はアタシが・・
ずっと欲しがっていたものを頂戴・・?"
「死神のキスは"死の接吻"・・
ご褒美にくれと云われてたンだ。」
「彼女は・・?」
おそるおそる、
麻美は訊ねてきた。
俺もまた溜息だ・・
まさかこんな話をしようとは。