Under Tamiflu 灰色の天使
死神と仲のいい神父・・?
それだけでも驚くのに、
こんな俗なものが趣味だなんて。
もしかして
その人、ロリコンじゃないの?
私はまだ、一枚も観ていない。
ってか、演技すら見た事ない。
どちらかと云えば
好きな女優じゃないから。
ハリウッド女優と云われる彼女。
悪く言う芸能レポーターはいないと
云われている程、素敵な人らしい。
私はきっと、自分とかけ離れた様な
「イイコ」が嫌いなのだ。
それは女としての
ヤッカミなのかもしれない。
「・・じゃ、またね。」
「うん、有難う。また・・。」
私の体調を気遣ってか、
キリを着けた彼女が立ち上がる。
ベッドから手を振り、
複雑な思いで微笑む私。
(本当に・・今まで有難う・・。)
いつもの笑顔で友達は
酸っぱい匂いの林檎だけを置いて
帰って行った。
そして、それを見計らった様に
ノックの音がする。
・・・UT?
「植野さーん、
一緒に行きましょうか。」
どきっ・・。 違った・・。
ドアから顔を覗かせたのは
照れた笑顔が眩しい整体の先生。
名前はまだ、名札の『姉原』
としか知らない。
ああ・・なぜ、後三日なんだろう?
隣の部屋の車椅子のお婆さんを
送ったついでに寄ってくれたのだ。
ゆっくりとペースを
合わせてくれて一緒に廊下を歩く。
「退院したら・・
ドライブとか行きたくない?」
「・・・・。」
どうしてこの人は・・私をロイケ
(白血病)と知っていながら?
静かに
見上げる私に見せる笑顔が温かい。
(この胸に飛込めば・・
そこはとても暖かいのだろう)
そう解っていながら拒む辛さ。
言葉が詰るのを一呼吸で立て直した。
「馴れ合っていると・・
後で辛くなりますよ?」
「植野さんさ、若さがないよねー。」
「・・・・?」
「早く良くなって、
一緒に青春しよーよ。・・ねッ!!」
その台詞に脚は止まるばかりか
彼のスカーッとした笑顔に
開いた口が塞がらない。
青春・・・青春ってなんだっけ?
エ、死語だと思ってた・・!
それだけでも驚くのに、
こんな俗なものが趣味だなんて。
もしかして
その人、ロリコンじゃないの?
私はまだ、一枚も観ていない。
ってか、演技すら見た事ない。
どちらかと云えば
好きな女優じゃないから。
ハリウッド女優と云われる彼女。
悪く言う芸能レポーターはいないと
云われている程、素敵な人らしい。
私はきっと、自分とかけ離れた様な
「イイコ」が嫌いなのだ。
それは女としての
ヤッカミなのかもしれない。
「・・じゃ、またね。」
「うん、有難う。また・・。」
私の体調を気遣ってか、
キリを着けた彼女が立ち上がる。
ベッドから手を振り、
複雑な思いで微笑む私。
(本当に・・今まで有難う・・。)
いつもの笑顔で友達は
酸っぱい匂いの林檎だけを置いて
帰って行った。
そして、それを見計らった様に
ノックの音がする。
・・・UT?
「植野さーん、
一緒に行きましょうか。」
どきっ・・。 違った・・。
ドアから顔を覗かせたのは
照れた笑顔が眩しい整体の先生。
名前はまだ、名札の『姉原』
としか知らない。
ああ・・なぜ、後三日なんだろう?
隣の部屋の車椅子のお婆さんを
送ったついでに寄ってくれたのだ。
ゆっくりとペースを
合わせてくれて一緒に廊下を歩く。
「退院したら・・
ドライブとか行きたくない?」
「・・・・。」
どうしてこの人は・・私をロイケ
(白血病)と知っていながら?
静かに
見上げる私に見せる笑顔が温かい。
(この胸に飛込めば・・
そこはとても暖かいのだろう)
そう解っていながら拒む辛さ。
言葉が詰るのを一呼吸で立て直した。
「馴れ合っていると・・
後で辛くなりますよ?」
「植野さんさ、若さがないよねー。」
「・・・・?」
「早く良くなって、
一緒に青春しよーよ。・・ねッ!!」
その台詞に脚は止まるばかりか
彼のスカーッとした笑顔に
開いた口が塞がらない。
青春・・・青春ってなんだっけ?
エ、死語だと思ってた・・!