Under Tamiflu 灰色の天使
Mr.ペレグリンに祈るのは
♪~・・

後先なんか
迷わなくていい

俺にだって
解らない事だらけさ

神様だって
余所見しそうなもんだ

誰にだって
失敗に笑う権利はある

嘆いてたって
明日は来るのさ

眠れるだけ眠りゃいい

お前はお前の       
呼吸をすればいいだけ

祈っててやるよ
何処にいようとも・・


(これも・・何処かで聞いた様な)

病室からガラついた感じな
ちょっと・・ブルースっぽい、
UTの歌声が聞こえてくる。

そっとドアを引いて入ると、
鍵の掛かった窓辺に
片手を着いて立って歌ってた。

私が入って来たのにも
気付かないなんて・・
その曇り空に、誰を想ってるの?

忍び足のままベッドに近づく。
一度、開けられた平たい箱が
パイプイスに乗ってた。

フタを浮かして中を覗くと、
やっぱりチョコレートだ・・!

今朝・・調子が悪くて友達が
剥いた林檎も本当はダメだった。

なのにこの甘い香りには不思議と
えずく所かヨダレが出そう。ヤバイ

まさかこの
チョコに乳酸菌は入っていまい。

まだ鼻歌で歌ってるUTの背中を
チラ見、隙間に指を入れて摘む。

「・・・?」

蓋とパラフィン紙の間に・・これ、
メッセージカード・・? 誰から?

コトッ・・
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