Under Tamiflu 灰色の天使
最近、自殺志願者が増えて
あの世では困ってるんだと。

地獄では"手が足りねえ"って

そこであの、

ナルシストで
サディスティックで

ちょっと誰かに似てる気もする
「神」ってヤツが・・

ヘタを打った事のある

「天使」と「死神」見習い達を
集め、罰をお与えになった。

で・・選択肢は2つ。

地獄で三食休憩、オヤツ付きで
フルタイム働くか

地上でこんな"抑止活動"するかだ。

だいたいは後者を選ぶだろう。
だが俺は異議を唱えたね。


「俺、ドジったその日の内に
罰せられてるんだ、何で2回も?」


本当は死神当番を無事終えたら
一度目の浄化を受ける筈だった。

それで俺の下界での記憶は全て
消される筈だったのに___


「甘いな、甘いよ・・!
"死者No,opj-194885699番"」

クレオパトラでも座らせそうな
イスから立ち、ドライアイスたき
過ぎみたいな場所から
階段をゆっくり降りてくる。

グラムロックやってた誰かみたいな
ロンゲのオスカル風なヘアスタイルで

ヴィジュアル系ヨロシク、ナル特有の
微笑みで俺達に歩み寄っってき来た。

それは何処かで観たコトある光景・・
そうだ、"ヅカ"の舞台そっくりだ!

「神」ってヤツは
ネグリジェみたいな真っ白い
ビラビラした服を翻し・・・、

・・・指を指すなって。

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