教えて!恋愛の女神様
マアコがガブリ寄ってきた。
「イケメンで高学歴、高収入、高身長はもちろん、浪人、留年していないのが必須条件よ。だって浪人したり留年したりするってことは、努力が足りなかったって事でしょ?私たちみたいな可愛い女に努力の足りない人間が付き合う資格なんてないの」
「そ、そう、ねぇ……」
「マアコの言うとおり!たしかにこの前知佳が付き合った男はひどかったけど、医大生だし、浪人、留年はしていなかった。その点はイケてたわよね」
「うん、イケていた。だから女が次から次へと寄ってくるのよ」
「知佳、今日会ったらキッチリ調べるのよ。もし浪人したり留年していたら、そいつのスネを足で一発蹴ってやんのよ!」
「ダメダメ!そんなんじゃ。手ぬるい!股間をマジゲリだっつーの!」
「相変わらずアミ、こわーい!」
ユカ、アミ、マアコはゲラゲラと大声で笑った。灯はもちろん、広い教室にいた学生全員が私たちをウンザリした目で見ていた。みんな今にも『ひどい』と言いそうだった。
私はできるだけ目を合わさないよう下を向いた。非難の視線が耐えられない。とたん、教授が教室に入ってきてホッとした。全員の視線が彼にそれた。
ふいに、心の片隅に暗い考えが浮かんだ。
(このままアミ、ユカ、マアコと付き合っていたら、モテ子になれない気がする……)
『そんな事言っちゃダメだよ。友達なんだから』と相反する思いが浮かんできながらも、考えを打ち消せなかった。雲のようにもくもくと大きくなるばかりだった。
すると、携帯電話がメールを受信した。教授に見つからないよう机の下でコッソリ開いてみると、ロマンスからだった。
(このタイミングでメールくれるなんて……きっと空の上から見ていて、何かアドバイスをくれたんだ。どんな内容かな?)
救いの神とばかりに急いで読んでみると、なるほど納得の内容が書かれていた。
-知佳へ。今回おぬしに授けるのは『男に人前で恥をかかせるな』だ。これはいかなるシチュエーションにおいてもだ。ちなみに、金は食事をする前に相手に渡し払ってもらえ。これも相手に恥をかかせない技の一つである。よいか、肝に銘じてデートせよ。-
「イケメンで高学歴、高収入、高身長はもちろん、浪人、留年していないのが必須条件よ。だって浪人したり留年したりするってことは、努力が足りなかったって事でしょ?私たちみたいな可愛い女に努力の足りない人間が付き合う資格なんてないの」
「そ、そう、ねぇ……」
「マアコの言うとおり!たしかにこの前知佳が付き合った男はひどかったけど、医大生だし、浪人、留年はしていなかった。その点はイケてたわよね」
「うん、イケていた。だから女が次から次へと寄ってくるのよ」
「知佳、今日会ったらキッチリ調べるのよ。もし浪人したり留年していたら、そいつのスネを足で一発蹴ってやんのよ!」
「ダメダメ!そんなんじゃ。手ぬるい!股間をマジゲリだっつーの!」
「相変わらずアミ、こわーい!」
ユカ、アミ、マアコはゲラゲラと大声で笑った。灯はもちろん、広い教室にいた学生全員が私たちをウンザリした目で見ていた。みんな今にも『ひどい』と言いそうだった。
私はできるだけ目を合わさないよう下を向いた。非難の視線が耐えられない。とたん、教授が教室に入ってきてホッとした。全員の視線が彼にそれた。
ふいに、心の片隅に暗い考えが浮かんだ。
(このままアミ、ユカ、マアコと付き合っていたら、モテ子になれない気がする……)
『そんな事言っちゃダメだよ。友達なんだから』と相反する思いが浮かんできながらも、考えを打ち消せなかった。雲のようにもくもくと大きくなるばかりだった。
すると、携帯電話がメールを受信した。教授に見つからないよう机の下でコッソリ開いてみると、ロマンスからだった。
(このタイミングでメールくれるなんて……きっと空の上から見ていて、何かアドバイスをくれたんだ。どんな内容かな?)
救いの神とばかりに急いで読んでみると、なるほど納得の内容が書かれていた。
-知佳へ。今回おぬしに授けるのは『男に人前で恥をかかせるな』だ。これはいかなるシチュエーションにおいてもだ。ちなみに、金は食事をする前に相手に渡し払ってもらえ。これも相手に恥をかかせない技の一つである。よいか、肝に銘じてデートせよ。-