教えて!恋愛の女神様
私はその場に崩れ落ちると、またワァーッ!と泣き出した。ショックが収まりきらないうちに衝撃的な事が起こったので、冷静になれなかった。
すると女は私の前にひざまずき、あやすように背中をポンポンと叩いた。
「大丈夫、アタイにまかせな」
そう言うと、腫れた私の頬を包み込むよう触れた。彼女の手は、とても暖かかった。
「すーぐ、痛くなくなるからな」
最初、彼女の言葉は信じられなかった。しかし時が経つごと痛みは波が引くよう引いていった。本当に、スーッと引いて行った。一分も経てばすっかりよくなった。
「さ、もういいぞ。見てみろ」
「え?」
言われるままコンパクトの鏡で見た。すると驚いたことに腫れは引き、きれいに元に戻っていた。
「し、信じられない!ウソみたい……」
「まあ、知佳がいぶかしく思ってもしょうがない。私でもこれだけ元に戻れば信じられない」
「……って言うか、アナタ誰なんですか?何の仕事をしている人なんですか?アナタは私の名前を知っているけど、私はちっとも知りません。教えを乞うなら、名前くらい知りたいです」
「ああ、すまんな。アタイとした事がうっかりしていた」
女は私から手を放すと立ち上がり、背を向けた。ポニーテールの髪をよければ、月夜の灯にししゅうされた一つの詩が浮かびあがった。
-愛する男のためなら、喜んで散らしやしょう、この命-
なんともカッコイイ詩である。彼女は横顔を向けると、フッとニヒルに笑った。そして一度、ウォッホン!と偉そうに咳払いした。
「アタイの名はロマンス。世界で一番、ご利益のある恋愛の女神様だ」
「恋愛の女神様!」
私の全身を、快感によるゾクゾクが駆け抜けた。
すると女は私の前にひざまずき、あやすように背中をポンポンと叩いた。
「大丈夫、アタイにまかせな」
そう言うと、腫れた私の頬を包み込むよう触れた。彼女の手は、とても暖かかった。
「すーぐ、痛くなくなるからな」
最初、彼女の言葉は信じられなかった。しかし時が経つごと痛みは波が引くよう引いていった。本当に、スーッと引いて行った。一分も経てばすっかりよくなった。
「さ、もういいぞ。見てみろ」
「え?」
言われるままコンパクトの鏡で見た。すると驚いたことに腫れは引き、きれいに元に戻っていた。
「し、信じられない!ウソみたい……」
「まあ、知佳がいぶかしく思ってもしょうがない。私でもこれだけ元に戻れば信じられない」
「……って言うか、アナタ誰なんですか?何の仕事をしている人なんですか?アナタは私の名前を知っているけど、私はちっとも知りません。教えを乞うなら、名前くらい知りたいです」
「ああ、すまんな。アタイとした事がうっかりしていた」
女は私から手を放すと立ち上がり、背を向けた。ポニーテールの髪をよければ、月夜の灯にししゅうされた一つの詩が浮かびあがった。
-愛する男のためなら、喜んで散らしやしょう、この命-
なんともカッコイイ詩である。彼女は横顔を向けると、フッとニヒルに笑った。そして一度、ウォッホン!と偉そうに咳払いした。
「アタイの名はロマンス。世界で一番、ご利益のある恋愛の女神様だ」
「恋愛の女神様!」
私の全身を、快感によるゾクゾクが駆け抜けた。