教えて!恋愛の女神様
「女に二言はありません。さあ、近所迷惑な男をさっさと追っ払ってください!」
「よかろう」
ロマンスはうなずくと、左手の指をパチンとならした。
すると突然、目の前に男性が現れた。歳は四十代の半ばくらい。オールバックにまとめた髪型と、いかにも真面目そうな雰囲気が印象的である。彼は私と目が合うと『おじゃまします』と軽く会釈した。
「およびでございましょうか、ロマンス様」
「すまぬな、今井。今回はお主の力が必要だ、助けてくれ」
「もちろんでございます。御用は何でしょうか?」
とたん、私の携帯電話に電話がかかってきた。六十秒待つと切れ、またチャイムがしつこく鳴った。
「ご覧の通りだ。午後十一時を過ぎているというのに、電話はかけてくるわ、チャイムは鳴らすわ、迷惑きわまりない。ちょいと追っ払って欲しい」
「かしこまりました」
「あの……」
私は立ち上がると、今井に深々と頭を下げた。
「ご迷惑をおかけします。よろしくお願いします」
「かしこまりました。それでは行ってきます」
今井は再び軽く会釈すると、パッ!と音が立ちそうな勢いで消えた。
私とロマンスは顔を見合わせうなずくと、足音を立てないよう静かに玄関のドアのそばへ行き、聞き耳を立てた。
同時刻。私の部屋の前。C大であった時と同じ服装をした鉄平は、必死になってチャイムを鳴らしていた。
(いるのはわかっているんだ。部屋に電気がついているのを見たからな。居留守を使っても無理だぞ。俺は何時間だって、朝までだって粘れる。……またエッチができるんだと思えば辛くなんかない!)
チャイム攻撃に飽きると、再び携帯電話に電話しようとした。
「君、こんな時間に何をしているんだね?」
そんな鉄平に向かって誰かが声をかけてきた。見れば警察官だった。歳は四十代半ばくらい。真面目そうな雰囲気が印象的だった。
「よかろう」
ロマンスはうなずくと、左手の指をパチンとならした。
すると突然、目の前に男性が現れた。歳は四十代の半ばくらい。オールバックにまとめた髪型と、いかにも真面目そうな雰囲気が印象的である。彼は私と目が合うと『おじゃまします』と軽く会釈した。
「およびでございましょうか、ロマンス様」
「すまぬな、今井。今回はお主の力が必要だ、助けてくれ」
「もちろんでございます。御用は何でしょうか?」
とたん、私の携帯電話に電話がかかってきた。六十秒待つと切れ、またチャイムがしつこく鳴った。
「ご覧の通りだ。午後十一時を過ぎているというのに、電話はかけてくるわ、チャイムは鳴らすわ、迷惑きわまりない。ちょいと追っ払って欲しい」
「かしこまりました」
「あの……」
私は立ち上がると、今井に深々と頭を下げた。
「ご迷惑をおかけします。よろしくお願いします」
「かしこまりました。それでは行ってきます」
今井は再び軽く会釈すると、パッ!と音が立ちそうな勢いで消えた。
私とロマンスは顔を見合わせうなずくと、足音を立てないよう静かに玄関のドアのそばへ行き、聞き耳を立てた。
同時刻。私の部屋の前。C大であった時と同じ服装をした鉄平は、必死になってチャイムを鳴らしていた。
(いるのはわかっているんだ。部屋に電気がついているのを見たからな。居留守を使っても無理だぞ。俺は何時間だって、朝までだって粘れる。……またエッチができるんだと思えば辛くなんかない!)
チャイム攻撃に飽きると、再び携帯電話に電話しようとした。
「君、こんな時間に何をしているんだね?」
そんな鉄平に向かって誰かが声をかけてきた。見れば警察官だった。歳は四十代半ばくらい。真面目そうな雰囲気が印象的だった。