教えて!恋愛の女神様
「ううん、鉄平の奴がいないか見ているんだ」
「朝だから、きっといないよ。昨日帰ったの遅かったし。たぶん、睡眠不足で来れないよ」
「油断は禁物だよ。アイツ、本当に女が絡むとすごいパワーを発揮するから」
「そうなの?」
「うん。貫徹しても大丈夫。一秒も寝ないでデートに行ける」
「途中で寝ちゃわないの?」
「それこそうまい具合に睡眠を取るんだよ。『〇〇ちゃんの膝の上で寝たいな。そうしたら俺、世界で一番良い夢を見て疲れなんかふっ飛んじゃう』とか言って」
「言いそう……」
「だろ?だから油断しちゃだめ。できるだけ気をつけるんだ」
「わかった、気をつける」
私は素直にうなずいた。翔太の言う事なら抵抗なく聞けた。
私は彼の横顔を見ながら、この上なく幸せな気持ちになった。いくら鉄平から嫌な目に合わされているとはいえ、毎日こうして送ってもらえるとは思えない。だから一緒にいる間に彼女候補として見てもらえるよう、良いイメージを与えたかった。
しかし、楽しい時間はあっと言う間に過ぎてしまった。
「あーあ、もう着いちゃった…」
「よかったよ、何事もなくて」
「たしかに何もなかったけど、翔太君ともうサヨナラしなくちゃいけない。私、さびしい」
「知佳ちゃん」
翔太は戸惑った顔になった。彼女はいるし、兄の裕矢が私を好きな事は気づいている。しかし私は翔太にアプローチしている。混乱するのも無理はない。
「中央棟まで送って行くよ」
「本当!」
「もしかしたら鉄平はどこかに隠れているかもしれない。できるなら、知佳ちゃんが講義を受ける教室まで送って行きたいんだけど、俺も講義があってそろそろ学校へ行かなきゃならないんだ。中央棟までで許して欲しい」
「もちろんだよ!ありがとう、無理言ってごめんね」
「いいや、気にしないで。半分俺の自己満足だから」
「朝だから、きっといないよ。昨日帰ったの遅かったし。たぶん、睡眠不足で来れないよ」
「油断は禁物だよ。アイツ、本当に女が絡むとすごいパワーを発揮するから」
「そうなの?」
「うん。貫徹しても大丈夫。一秒も寝ないでデートに行ける」
「途中で寝ちゃわないの?」
「それこそうまい具合に睡眠を取るんだよ。『〇〇ちゃんの膝の上で寝たいな。そうしたら俺、世界で一番良い夢を見て疲れなんかふっ飛んじゃう』とか言って」
「言いそう……」
「だろ?だから油断しちゃだめ。できるだけ気をつけるんだ」
「わかった、気をつける」
私は素直にうなずいた。翔太の言う事なら抵抗なく聞けた。
私は彼の横顔を見ながら、この上なく幸せな気持ちになった。いくら鉄平から嫌な目に合わされているとはいえ、毎日こうして送ってもらえるとは思えない。だから一緒にいる間に彼女候補として見てもらえるよう、良いイメージを与えたかった。
しかし、楽しい時間はあっと言う間に過ぎてしまった。
「あーあ、もう着いちゃった…」
「よかったよ、何事もなくて」
「たしかに何もなかったけど、翔太君ともうサヨナラしなくちゃいけない。私、さびしい」
「知佳ちゃん」
翔太は戸惑った顔になった。彼女はいるし、兄の裕矢が私を好きな事は気づいている。しかし私は翔太にアプローチしている。混乱するのも無理はない。
「中央棟まで送って行くよ」
「本当!」
「もしかしたら鉄平はどこかに隠れているかもしれない。できるなら、知佳ちゃんが講義を受ける教室まで送って行きたいんだけど、俺も講義があってそろそろ学校へ行かなきゃならないんだ。中央棟までで許して欲しい」
「もちろんだよ!ありがとう、無理言ってごめんね」
「いいや、気にしないで。半分俺の自己満足だから」