教えて!恋愛の女神様
「当たり前だ。アタイは『神様』だ。信者の心くらいスッカスカにお見通しだ」
「信者?私を信者にしてくれるんですか?」
「おう。だから、ちゃんと敬えよ」
「キャーッ!ありがとう神様、ロマンス様!」
私はロマンスに抱きつき胸に頬を押し付けた。すると『ボイン』と頬が押し返された。
(すごい弾力。どんだけ『巨乳!』)
喜んでいたのも忘れ、抱き着いていた手を放すと、ロマンスの胸をわしづかんだ。
「な、何をする!」
「すっごいオッパイ大きい!」
「だからって、人の胸をわしづかむ奴があるか!」
「うわぁー、私貧乳だからうらやましい!こんなにオッパイ大きかったら、男のほうからフラフラ寄ってきそう!」
「やめぬか、このドスケベ女!」
「あれぇー?もしかして感じちゃっています?へぇー神様でも感じちゃうんだ」
「や、やめぬかと言っているだろう!」
「わっ!」
ロマンスの胸から手をはがされたかと思いきや、いきなり胸倉をつかまれ、身をひるがえした彼女の背中に背負われた。『あっ!』と言った次の瞬間、ズシン!と音をたてて仰向けに寝そべった。一本背負いで投げられた。
(す、すごい!一本背負いまでできるなんて!)
驚いて間もなく、さらにハプニングが起きた。玄関には立派なチャイムがついているにもかかわらず、誰かがドアを壊れそうな勢いで叩いた。
「うるせぇぞ!何時だと思ってんだ!」
ドスの聞いた声で、文句まで言われた。
「すいません……」
さすがに素直に反省した。時計を見れば午後十一時。もう夜中だ。寝ている人もいるだろう。怒られて当然だった。
「なんだ、あの口のきき方。一発こらしめてやる!」
「ちょ……ちょっと待ってください!」








< 16 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop