教えて!恋愛の女神様
朝の事が再び頭の中を巡り、ドキドキして出た。
「もしもし?」
『席、見つからないみたいだね』
「ええ、そうなんです。何でわかるんですか?」
『超能力があるんだ、俺。それで今、知佳ちゃんがどうしているかすぐわかったんだ』
「超能力があるんですか?すごーい!」
『あっはっは!ウソだよ、冗談。知佳ちゃんが見えたから電話したんだ』
「見えたから?」
『そう。窓の方の真ん中あたりを見て』
言われるまま窓の方を見ると、いくつもの窓がある真ん中の席のあたりで手を振る人がいた。その人は携帯電話を左耳に当てながら手を振っていた。間違いなく裕矢である。
『見えた?』
「はい、わかりました」
『席取ってあるから、おいでよ』
「えっ?でも、私を含めて四人ですよ」
『人数分取ってあるよ。図書館司書の同僚もいるけど、いいよね?』
「たぶん大丈夫だと思いますが、一応聞いてみますね」
言って灯達を見ると、三人とも首をタテに振っていた。
「大丈夫です。今、そっちへ行きます」
通話を切ると、みんなニヤニヤした顔で私を見た。
「うわー、愛を感じるわぁー」
「友達の私達の事まで気遣ってくれるなんて、優しいよねぇー」
「知佳ちゃんの事、間違いなく大事にしてくれそう!」
「ちょっと!待ってくれているんだから早く行こうよ!」
私はトレーを持つと照れを隠すよう足早に歩いた。灯達はアハハと笑いつつも、小走りで追いかけてきた。
裕矢が取っておいてくれた席に着くと、話していた通り図書館司書の男性が一人いた。朝、裕矢とともに駆けつけて来た人だった。
「安達と言います。今後も末永くよろしくおねがいします」
安達は二十五歳くらいの好青年だった。彼は立ち上がりニッコリ笑って会釈した。私達もトレーを持ったまま『こちらこそ、よろしくお願いします』と言って礼をした。
「もしもし?」
『席、見つからないみたいだね』
「ええ、そうなんです。何でわかるんですか?」
『超能力があるんだ、俺。それで今、知佳ちゃんがどうしているかすぐわかったんだ』
「超能力があるんですか?すごーい!」
『あっはっは!ウソだよ、冗談。知佳ちゃんが見えたから電話したんだ』
「見えたから?」
『そう。窓の方の真ん中あたりを見て』
言われるまま窓の方を見ると、いくつもの窓がある真ん中の席のあたりで手を振る人がいた。その人は携帯電話を左耳に当てながら手を振っていた。間違いなく裕矢である。
『見えた?』
「はい、わかりました」
『席取ってあるから、おいでよ』
「えっ?でも、私を含めて四人ですよ」
『人数分取ってあるよ。図書館司書の同僚もいるけど、いいよね?』
「たぶん大丈夫だと思いますが、一応聞いてみますね」
言って灯達を見ると、三人とも首をタテに振っていた。
「大丈夫です。今、そっちへ行きます」
通話を切ると、みんなニヤニヤした顔で私を見た。
「うわー、愛を感じるわぁー」
「友達の私達の事まで気遣ってくれるなんて、優しいよねぇー」
「知佳ちゃんの事、間違いなく大事にしてくれそう!」
「ちょっと!待ってくれているんだから早く行こうよ!」
私はトレーを持つと照れを隠すよう足早に歩いた。灯達はアハハと笑いつつも、小走りで追いかけてきた。
裕矢が取っておいてくれた席に着くと、話していた通り図書館司書の男性が一人いた。朝、裕矢とともに駆けつけて来た人だった。
「安達と言います。今後も末永くよろしくおねがいします」
安達は二十五歳くらいの好青年だった。彼は立ち上がりニッコリ笑って会釈した。私達もトレーを持ったまま『こちらこそ、よろしくお願いします』と言って礼をした。