教えて!恋愛の女神様
「昨日の夜からです。昨日のお昼、翔太君が通う大学の学際に行ったらたまたま元カレが来ていて、どうもそこでスイッチが入ちゃったみたいなんです」
「元カレって、誰?」
「河合鉄平です」
「鉄平!アイツが知佳ちゃんの元カレ?」
「はい。……もしかして、鉄平を知っているんですか?」
「ああ。翔太の友達でよく家に遊びに来ていたから。……そうか、それは大変だ」
「そうなんですか?翔太君には『復縁しないほうがいい』って言われたんですけど」
「そうだね。アイツの女グセの悪さは評判だから」
私は話しているうち、だんだん落ち込んでいくのがわかった。
(ああもう、モテ子になるのは無理かも。私、翔太君だけでなく裕矢さんにも嫌われるかも。女グセの悪い鉄平にもてあそばれてた上に、ストーキングされているなんて。どんだけ尻軽女って感じだよね)
思わずため息交じりで外を眺めた。すると突然、店内がざわめいた。気になりあたりを見回すと、くるぶしまで届く真っ赤なローブに身を包んだ、百七十五センチくらいの人が入り口に立っていた。顔はフードに隠れ見えない。独特の雰囲気に、私と裕矢を含め、店内にいた人全員がその人に釘づけだった。
(真っ赤なローブ、チョー目立つ!)
するとその人はローブの胸元に手を入れ、中からネックレスを引っ張りだした。先端には十字架がついていて、真向かいにいた店員へ向けた。店員がギョッとすれば、『アーメン、神のご加護がありますように』と言った。男性の声だった。
私はハタとある事に気づいた。ローブの男性の声は聞いたことがあったからだ。
(誰だろう?どこで聞いたんだろう?)
考えていると、真っ赤なローブを着た男性は私達の方へまっすぐ歩み寄ってきた。テーブルの真横で止まれば、私たちをのぞき込んだ。
「…………!」
フードの陰から見えた顔は、なんと今井だった。
(今井さん一人?それとも、どこかにロマンスが隠れて見ている?)
私はちらちらと周りを見た。すると、今井は私の目の前に十字架を突きつけた。
「なんじ、神を信じるか?」
「えっ、神様?どの神様?」
「元カレって、誰?」
「河合鉄平です」
「鉄平!アイツが知佳ちゃんの元カレ?」
「はい。……もしかして、鉄平を知っているんですか?」
「ああ。翔太の友達でよく家に遊びに来ていたから。……そうか、それは大変だ」
「そうなんですか?翔太君には『復縁しないほうがいい』って言われたんですけど」
「そうだね。アイツの女グセの悪さは評判だから」
私は話しているうち、だんだん落ち込んでいくのがわかった。
(ああもう、モテ子になるのは無理かも。私、翔太君だけでなく裕矢さんにも嫌われるかも。女グセの悪い鉄平にもてあそばれてた上に、ストーキングされているなんて。どんだけ尻軽女って感じだよね)
思わずため息交じりで外を眺めた。すると突然、店内がざわめいた。気になりあたりを見回すと、くるぶしまで届く真っ赤なローブに身を包んだ、百七十五センチくらいの人が入り口に立っていた。顔はフードに隠れ見えない。独特の雰囲気に、私と裕矢を含め、店内にいた人全員がその人に釘づけだった。
(真っ赤なローブ、チョー目立つ!)
するとその人はローブの胸元に手を入れ、中からネックレスを引っ張りだした。先端には十字架がついていて、真向かいにいた店員へ向けた。店員がギョッとすれば、『アーメン、神のご加護がありますように』と言った。男性の声だった。
私はハタとある事に気づいた。ローブの男性の声は聞いたことがあったからだ。
(誰だろう?どこで聞いたんだろう?)
考えていると、真っ赤なローブを着た男性は私達の方へまっすぐ歩み寄ってきた。テーブルの真横で止まれば、私たちをのぞき込んだ。
「…………!」
フードの陰から見えた顔は、なんと今井だった。
(今井さん一人?それとも、どこかにロマンスが隠れて見ている?)
私はちらちらと周りを見た。すると、今井は私の目の前に十字架を突きつけた。
「なんじ、神を信じるか?」
「えっ、神様?どの神様?」