教えて!恋愛の女神様
「うん、ありがとう。お父さんによろしくね」
通話を切ると、ホッと一息ついた。
「お母さん、引っ越しして良いって?」
「はい。なので明日学校が終わったら、すぐ不動産屋へ行きます」
「よかった。これで一安心だね」
「すいません。せっかくデートに誘ってもらったのに、イヤな事に巻き込んでしまって」
「気にしないで。……って言うか、知佳ちゃんの役に立てて嬉しいよ」
「裕矢さん優しいですよね。普通なら『君みたいな女には幻滅した』って去っちゃうだろうに」
「優しくなんかないさ。知佳ちゃんが好きだから、力になりたいと思っているだけさ」
「裕矢さん……」
「知佳ちゃんだって同じだろ。好きな人が目の前で苦しんでいたら、『何かしてあげたい』って思うだろ?」
「それはそうですけど」
「ほら、さっきの赤いローブを着ていた人も言っていただろ?知佳ちゃんは愛される価値がある。俺の優しさを受け入れていいんだよ」
「ありがとうございます。お言葉に甘えてそうします」
「うん。これで俺も助けやすくなった」
裕矢はニッコリ笑った。彼の笑顔に、私は心の底から救われるのを感じた。
ファストフードの店を出ると、まっすぐ駐車場へ向かった。裕矢の携帯電話で時間を確認したところ午後十時を回っていたのでそれ以上はどこへも寄らず、ドライブもせず、まっすぐマンションまで送ってもらう事にした。
帰り道、またシウの曲を聴いた。
「ねえ、今度シウのコンサート行かない?」
「いいですね!私、ファンクラブに入っているので、裕矢さんの分のチケットも取りますよ」
「うわ、嬉しいな!ファンクラブに入っているなら、良い席取れるんじゃない?」
「ええ。昨年は、文化ホールでやったんですけど、前から二列目の真正面の席でした」
「マジで!それはすごい。期待が持てるな」
シウの話で盛り上がったままマンションに着いた。お礼を言って車から降りると、裕矢も一緒に降りてきた。
「部屋の前まで送るよ。携帯の電源切ったままだからわからないけど、鉄平はまだ部屋の前をうろついているかもしれない。危ないだろ?」
通話を切ると、ホッと一息ついた。
「お母さん、引っ越しして良いって?」
「はい。なので明日学校が終わったら、すぐ不動産屋へ行きます」
「よかった。これで一安心だね」
「すいません。せっかくデートに誘ってもらったのに、イヤな事に巻き込んでしまって」
「気にしないで。……って言うか、知佳ちゃんの役に立てて嬉しいよ」
「裕矢さん優しいですよね。普通なら『君みたいな女には幻滅した』って去っちゃうだろうに」
「優しくなんかないさ。知佳ちゃんが好きだから、力になりたいと思っているだけさ」
「裕矢さん……」
「知佳ちゃんだって同じだろ。好きな人が目の前で苦しんでいたら、『何かしてあげたい』って思うだろ?」
「それはそうですけど」
「ほら、さっきの赤いローブを着ていた人も言っていただろ?知佳ちゃんは愛される価値がある。俺の優しさを受け入れていいんだよ」
「ありがとうございます。お言葉に甘えてそうします」
「うん。これで俺も助けやすくなった」
裕矢はニッコリ笑った。彼の笑顔に、私は心の底から救われるのを感じた。
ファストフードの店を出ると、まっすぐ駐車場へ向かった。裕矢の携帯電話で時間を確認したところ午後十時を回っていたのでそれ以上はどこへも寄らず、ドライブもせず、まっすぐマンションまで送ってもらう事にした。
帰り道、またシウの曲を聴いた。
「ねえ、今度シウのコンサート行かない?」
「いいですね!私、ファンクラブに入っているので、裕矢さんの分のチケットも取りますよ」
「うわ、嬉しいな!ファンクラブに入っているなら、良い席取れるんじゃない?」
「ええ。昨年は、文化ホールでやったんですけど、前から二列目の真正面の席でした」
「マジで!それはすごい。期待が持てるな」
シウの話で盛り上がったままマンションに着いた。お礼を言って車から降りると、裕矢も一緒に降りてきた。
「部屋の前まで送るよ。携帯の電源切ったままだからわからないけど、鉄平はまだ部屋の前をうろついているかもしれない。危ないだろ?」