教えて!恋愛の女神様
「そうですね」
「じゃあ、余裕を持って七時三十分に出よう。それまでに準備できる?」
「がんばります」
「じゃ、また後で」
「はい」
裕矢の部屋がある二階で別れると、私はそのまま三階の部屋へ向かった。一瞬エリカが何の用事があって訪ねて来たのか気になったが、支度が滞ってしまいそうだったので、やめた。
(たぶん、復縁するとかしないとか、そんな感じだよね)
翔太と付き合う可能性が減ったのは悲しかったが、前ほどは辛くなかった。
時、同じころ。エリカと翔太は、翔太の部屋にいた。翔太は眉間にシワを寄せ、胸の前で腕を組み、窓から外を眺めていた。エリカは翔太のベッドに腰掛け、翔太の背中を苦しそうに見つめていた。最新のファッションに身を包んでいるのに、今日は少しも輝いて見えなかった。
「ねえ、翔太。私達、本当に終わっちゃうの?」
「何度も言ったろ。戻る気はない」
「悪かったと思っているわ」
「悪かった?何を?」
「いっぱいワガママを言って。ずいぶん翔太に無理させたと思っている」
「本当にそう思っている?『とりあえず謝っておけば、許してくれる』くらいにしか考えていないんじゃないの?」
「そんな事ない!ちゃんと心から思っているよ。翔太に謝りたいって思っているよ」
「俺、もうドレイみたいに生きるのはイヤなんだ」
ポツリと翔太は言った。
「本持って来いとか、学食の席取っておいてとか。デートに行ったって、いつも『アレやれ、コレやれ』って。言う事聞かなきゃ『他の男のところへ行く』ってダダこねられる。精神的に追い詰められるのはイヤなんだ」
「ごめんなさい、本当にごめんなさい」
「付き合い始めのころは『こんなに美人の彼女ができた』ってすごく嬉しくて、ワガママ言われるのも『頼りにしてくれているのかな?』って思って幸せだったけど、さすがにもう辛い。プライドがズタズタだ」
「ごめんなさい、もうしないわ!」
「もしやったらどうするんだ?」
「えっ?」
翔太はエリカを見た。彼の表情は鬼気迫っていた。
「もしやったら、君が俺にしたように、俺も君をドレイのように扱っていいのか?人前で恥をかかせてもいいのか?」
「じゃあ、余裕を持って七時三十分に出よう。それまでに準備できる?」
「がんばります」
「じゃ、また後で」
「はい」
裕矢の部屋がある二階で別れると、私はそのまま三階の部屋へ向かった。一瞬エリカが何の用事があって訪ねて来たのか気になったが、支度が滞ってしまいそうだったので、やめた。
(たぶん、復縁するとかしないとか、そんな感じだよね)
翔太と付き合う可能性が減ったのは悲しかったが、前ほどは辛くなかった。
時、同じころ。エリカと翔太は、翔太の部屋にいた。翔太は眉間にシワを寄せ、胸の前で腕を組み、窓から外を眺めていた。エリカは翔太のベッドに腰掛け、翔太の背中を苦しそうに見つめていた。最新のファッションに身を包んでいるのに、今日は少しも輝いて見えなかった。
「ねえ、翔太。私達、本当に終わっちゃうの?」
「何度も言ったろ。戻る気はない」
「悪かったと思っているわ」
「悪かった?何を?」
「いっぱいワガママを言って。ずいぶん翔太に無理させたと思っている」
「本当にそう思っている?『とりあえず謝っておけば、許してくれる』くらいにしか考えていないんじゃないの?」
「そんな事ない!ちゃんと心から思っているよ。翔太に謝りたいって思っているよ」
「俺、もうドレイみたいに生きるのはイヤなんだ」
ポツリと翔太は言った。
「本持って来いとか、学食の席取っておいてとか。デートに行ったって、いつも『アレやれ、コレやれ』って。言う事聞かなきゃ『他の男のところへ行く』ってダダこねられる。精神的に追い詰められるのはイヤなんだ」
「ごめんなさい、本当にごめんなさい」
「付き合い始めのころは『こんなに美人の彼女ができた』ってすごく嬉しくて、ワガママ言われるのも『頼りにしてくれているのかな?』って思って幸せだったけど、さすがにもう辛い。プライドがズタズタだ」
「ごめんなさい、もうしないわ!」
「もしやったらどうするんだ?」
「えっ?」
翔太はエリカを見た。彼の表情は鬼気迫っていた。
「もしやったら、君が俺にしたように、俺も君をドレイのように扱っていいのか?人前で恥をかかせてもいいのか?」