教えて!恋愛の女神様
「子供みたいだろ?でも、知佳ちゃんとデートできて本当に嬉しかったんだ。美術館に行ったとか、一緒にご飯食べたとか。思い返すと、カーッて血が熱くなってメチャメチャ頭が冴えちゃった」
裕矢はアハハと笑った。彼の笑顔を見ていたら、私も嬉しくなった。
「おっと、こんな事している場合じゃない。さ、行こうか」
「はい」
急いで車庫に行き車に乗ると、私のマンションへ向かって走った。車で二十分くらいの距離である。私は少しの間だまって乗っていたが、どうしてもエリカの事が気になり、やっぱり聞いてしまった。
「あの……エリカさんは無事帰ったんですか?」
「んー、無事ではないかな」
「無事じゃない?」
「うん。翔太の部屋を飛び出した後、追いかけて行ったろ。エリカちゃんは車で来ていたから、とりあえずなだめて乗せたんだけど。かなり泣きじゃくっていて精神的に不安定だった。何かやらかさなきゃいいんだけど」
「そうなんだ」
「父さんに翔太を説得してもらってエリカちゃんともう一回話させようかと思ったんだけど、父さんは翔太ももう大人だから様子を見るって言ってさ。俺も手を出せないんだ」
「そうなんだ。なんか心配ですね」
「うん。あんなに取り乱しているエリカちゃん初めて見たから」
「初めて?」
「そう。付き合ってかれこれ二年になるんだけど、ケンカになるたび翔太が折れて収まっていたからさ」
「もしかして、あきらかにエリカさんが悪い時でも?」
「うん」
「なんか、ストレス溜まりそう」
「たしかにね。ただ、こうなる前にもう少し自己主張するっていう事も大切だったんじゃないか、って俺は思うんだ」
「自己主張かぁ。なかなか難しいですね」
「難しいかな。けっこう簡単だと思うんだけど」
「強気な人は相手がどんな風に返してきても問題ないと思うんですよ。『そう言われてもー』と弱腰で返すも良いし、『ふざけるな、ワガママいうんじゃない!』で返すも良いし」
裕矢はアハハと笑った。彼の笑顔を見ていたら、私も嬉しくなった。
「おっと、こんな事している場合じゃない。さ、行こうか」
「はい」
急いで車庫に行き車に乗ると、私のマンションへ向かって走った。車で二十分くらいの距離である。私は少しの間だまって乗っていたが、どうしてもエリカの事が気になり、やっぱり聞いてしまった。
「あの……エリカさんは無事帰ったんですか?」
「んー、無事ではないかな」
「無事じゃない?」
「うん。翔太の部屋を飛び出した後、追いかけて行ったろ。エリカちゃんは車で来ていたから、とりあえずなだめて乗せたんだけど。かなり泣きじゃくっていて精神的に不安定だった。何かやらかさなきゃいいんだけど」
「そうなんだ」
「父さんに翔太を説得してもらってエリカちゃんともう一回話させようかと思ったんだけど、父さんは翔太ももう大人だから様子を見るって言ってさ。俺も手を出せないんだ」
「そうなんだ。なんか心配ですね」
「うん。あんなに取り乱しているエリカちゃん初めて見たから」
「初めて?」
「そう。付き合ってかれこれ二年になるんだけど、ケンカになるたび翔太が折れて収まっていたからさ」
「もしかして、あきらかにエリカさんが悪い時でも?」
「うん」
「なんか、ストレス溜まりそう」
「たしかにね。ただ、こうなる前にもう少し自己主張するっていう事も大切だったんじゃないか、って俺は思うんだ」
「自己主張かぁ。なかなか難しいですね」
「難しいかな。けっこう簡単だと思うんだけど」
「強気な人は相手がどんな風に返してきても問題ないと思うんですよ。『そう言われてもー』と弱腰で返すも良いし、『ふざけるな、ワガママいうんじゃない!』で返すも良いし」