教えて!恋愛の女神様
今、大学は二講目真っ最中。灯達は授業に出ているので、メールできない。アミ、ユカ、マアコとは絶交したし、親は用があれば電話をかけてくる。
(だとすると、メールしてきたのはロマンスかな?)
そう思い開けてみると、やっぱりロマンスだった。件名は『大切なお知らせ』。
(大切なお知らせ?なんだろう?って言うか、初めて件名が入っているのを見た)
いつもと違う空気感に胸騒ぎを覚え、慌てて開けて見た。
「うそ……」
全文で三十字程度の内容だったが、私はびっくりして口元を押さえ、食い入るように見た。すぐには信じられない内容だった。あまりにも驚いたので、裕矢が戻って来た事に気づかなかった。
「知佳ちゃん、どうしたの?」
「あっ、えっ?」
「良くない知らせでもあった?さっきから携帯電話に釘づけになっているけど」
「いいえ!……そ、そうだ、裕矢さん。まだ仕事があるんでしょう?私もお昼から講義があるので、大学へ戻って、少し早いですけどお昼ご飯を食べましょう」
「いいね。暴れたからおなかが空いてペコペコだよ」
私と裕矢は並んで病院を出ると、すぐ目の前を走る道路に立ちタクシーを探した。しかし、どのタクシーもお客が乗っていて、なかなか止まってくれない。
「今日に限ってお客が乗っているな。この近所でイベントでもやっているのかな?」
「聞いたことないですけど」
「もうちょっと待ってみるか。まだ午前十一時三十分だし。十分も待っていれば、一台くらい空車が通るさ」
「ごめんなさい。ケガしちゃったから、車も運転できないですもんね」
「いいや。さっき先生に聞いたら、運転くらいなら問題ないって。重い物さえ持たなければいいって」
「図書館司書って、本を戻すのも仕事ですよね?」
「そうだけど。大量に戻す時は、他の人に頼むからいいよ。そんなに心配しないで」
「さすがにそうはいきませんよ。お詫びにハンバーグ定食をごちそうします」
「おっ、マジで?ケガの功名だ」
すると裕矢は上げていた手をおろし、アゴに手を当て考えた。
「でも、お詫び代としては、ちょっと安いかな。さっきの治療費、薬代込みで五千円も取られたから」
「私、五千円も払えませんよ!せめて学食二回で許してください」
(だとすると、メールしてきたのはロマンスかな?)
そう思い開けてみると、やっぱりロマンスだった。件名は『大切なお知らせ』。
(大切なお知らせ?なんだろう?って言うか、初めて件名が入っているのを見た)
いつもと違う空気感に胸騒ぎを覚え、慌てて開けて見た。
「うそ……」
全文で三十字程度の内容だったが、私はびっくりして口元を押さえ、食い入るように見た。すぐには信じられない内容だった。あまりにも驚いたので、裕矢が戻って来た事に気づかなかった。
「知佳ちゃん、どうしたの?」
「あっ、えっ?」
「良くない知らせでもあった?さっきから携帯電話に釘づけになっているけど」
「いいえ!……そ、そうだ、裕矢さん。まだ仕事があるんでしょう?私もお昼から講義があるので、大学へ戻って、少し早いですけどお昼ご飯を食べましょう」
「いいね。暴れたからおなかが空いてペコペコだよ」
私と裕矢は並んで病院を出ると、すぐ目の前を走る道路に立ちタクシーを探した。しかし、どのタクシーもお客が乗っていて、なかなか止まってくれない。
「今日に限ってお客が乗っているな。この近所でイベントでもやっているのかな?」
「聞いたことないですけど」
「もうちょっと待ってみるか。まだ午前十一時三十分だし。十分も待っていれば、一台くらい空車が通るさ」
「ごめんなさい。ケガしちゃったから、車も運転できないですもんね」
「いいや。さっき先生に聞いたら、運転くらいなら問題ないって。重い物さえ持たなければいいって」
「図書館司書って、本を戻すのも仕事ですよね?」
「そうだけど。大量に戻す時は、他の人に頼むからいいよ。そんなに心配しないで」
「さすがにそうはいきませんよ。お詫びにハンバーグ定食をごちそうします」
「おっ、マジで?ケガの功名だ」
すると裕矢は上げていた手をおろし、アゴに手を当て考えた。
「でも、お詫び代としては、ちょっと安いかな。さっきの治療費、薬代込みで五千円も取られたから」
「私、五千円も払えませんよ!せめて学食二回で許してください」