教えて!恋愛の女神様
(そうか、ロマンスが生きていた時代は携帯電話なんてなかったんだ!あってもせいぜい固定電話くらい?もちろんインターネットなんてなかったはず。調べ物をするには図書館へ行かなければなかったんだ。そりゃ図書館へ行ってこいって言うよね)
私は努力が無駄に終わりがっくりと肩を落とした。
「マジ、ショック……」
ハアと大きくため息をつけば、ショートパンツの左ポケットに入れた携帯電話を取り出し立ち上がった。通話するわけではないのでパソコンの前にいても問題ないが、誰か使う人が来れば邪魔になると思い、一階のロビーへ移動して調べ物をしようと思った。
すると右側の、本棚をたくさん置いてある方から、本を大量に持った男子学生が現れた。ゆうに二十冊は持っている。縦に積んでいるので、今にも崩れそうだ。
彼の被った帽子は緑色がメインで、緑色と黄色のチェック柄のシャツを着ているせいか、ベージュ色が基調の空間にすごく目立った。顔は帽子のつばに隠れ見えない。
(緑色が好きなのかな?)
何気なく思ったとたん男子学生はバランスを崩し、本を落としそうになった。
「あっ!」
私の叫び声に反応するよう男子学生は右へ左へ動き、バランスを立て直そうとした。しかし本の一冊づつが厚く重かったのと大量に持っていたため立て直せず、結局すべてを床にバラまいてしまった。ドサドサッ!と館内中に響く音を立てて。
男子学生は慌てて床に膝をつき本を拾い出した。急いでいるのだろう。私はびっくりしつつも彼がかわいそうになり、小走りで近づくと本を拾った。
「す、すいません!」
「いいえ、気にしな…」
拾った本を手渡そうと彼の顔を見たとたん、私の心臓は激しい衝撃を受けた。
-恋の天使キューピッドの放った矢が、心臓を打ち抜いた。そう、私は彼に一目ぼれしてしまった。-
(ストラーイク!)
キューピッドは叫んだ。彼は私の超タイプだった。
男子学生は、くっきり二重で丸顔、どちらかと言うと童顔だが、淡く茶色に染めた髪に少し日に焼けた肌がワイルドで男らしい。何より気に入ったのは、澄んだ瞳。今まで付き合ってきた男は、私の体を欲していたこともあり、どこかイヤらしい目つきをしていた。それだけに、とても新鮮だった。
私は努力が無駄に終わりがっくりと肩を落とした。
「マジ、ショック……」
ハアと大きくため息をつけば、ショートパンツの左ポケットに入れた携帯電話を取り出し立ち上がった。通話するわけではないのでパソコンの前にいても問題ないが、誰か使う人が来れば邪魔になると思い、一階のロビーへ移動して調べ物をしようと思った。
すると右側の、本棚をたくさん置いてある方から、本を大量に持った男子学生が現れた。ゆうに二十冊は持っている。縦に積んでいるので、今にも崩れそうだ。
彼の被った帽子は緑色がメインで、緑色と黄色のチェック柄のシャツを着ているせいか、ベージュ色が基調の空間にすごく目立った。顔は帽子のつばに隠れ見えない。
(緑色が好きなのかな?)
何気なく思ったとたん男子学生はバランスを崩し、本を落としそうになった。
「あっ!」
私の叫び声に反応するよう男子学生は右へ左へ動き、バランスを立て直そうとした。しかし本の一冊づつが厚く重かったのと大量に持っていたため立て直せず、結局すべてを床にバラまいてしまった。ドサドサッ!と館内中に響く音を立てて。
男子学生は慌てて床に膝をつき本を拾い出した。急いでいるのだろう。私はびっくりしつつも彼がかわいそうになり、小走りで近づくと本を拾った。
「す、すいません!」
「いいえ、気にしな…」
拾った本を手渡そうと彼の顔を見たとたん、私の心臓は激しい衝撃を受けた。
-恋の天使キューピッドの放った矢が、心臓を打ち抜いた。そう、私は彼に一目ぼれしてしまった。-
(ストラーイク!)
キューピッドは叫んだ。彼は私の超タイプだった。
男子学生は、くっきり二重で丸顔、どちらかと言うと童顔だが、淡く茶色に染めた髪に少し日に焼けた肌がワイルドで男らしい。何より気に入ったのは、澄んだ瞳。今まで付き合ってきた男は、私の体を欲していたこともあり、どこかイヤらしい目つきをしていた。それだけに、とても新鮮だった。