教えて!恋愛の女神様
私はしぶしぶ胸に手を当てると、一回深呼吸した。
「目を閉じて、ちゃんと自分と向き合うんだぞ」
「はい」
言わるまま目を閉じた。すると母の顔が浮かんだ。さきほど電話で話したばかりだからかもしれない。母の顔は眉間にシワがより、とても機嫌が悪そうだ。なんだか胸が苦しくなってきた。言われた事を思い出せば切なくなった。
「どうした?言えぬのか?」
「いいえ、大丈夫です」
もう一回、深呼吸した。
「今までごめんね、イジめて」
ふいに、目頭が熱くなった。涙があふれてきた。
「もう一回言え」
「今までごめんね、イジめて」
ハラハラと涙が頬を伝ってこぼれた。まるで悲しみを癒すかのように。
「よし、もう大丈夫だ。さあ、涙をふいて」
目を開けると、ロマンスがハンカチを差し出していた。アイロンはかかっていたが、こちらもやっぱり真っ赤だった。彼女は赤が好きなのだとよくわかった。
私はハンカチを受け取り涙をぬぐうと、視線を外し鼻をすすった。
「恥ずかしい……」
「へぇー恥じらいなんてもんが、おぬしにもあったのか」
「ありますよ、それくらい」
「それはよかった。恥じらいを無くした女はガサツだ。ますますモテない女になっちまう」
「ウンチクはいいですから、次行きましょう」
「いいね、ポジティブは。それじゃあ、今度は両手を胸にあてて言おうか。『これからは大事にするからね、ありがとう』だ」
「はい」
私は言われるまま胸に両手をあてた。
「これからは大事にするからね、ありがとう」
すると胸の中心がホッと暖かくなった。
「じゃあ最後に『ホメる』。『アタシ、なかなか良い線いってる。良い女じゃない!』」
「アタシ、なかなか良い線いってる。良い女じゃない!」
「掃除も上手!」
「目を閉じて、ちゃんと自分と向き合うんだぞ」
「はい」
言わるまま目を閉じた。すると母の顔が浮かんだ。さきほど電話で話したばかりだからかもしれない。母の顔は眉間にシワがより、とても機嫌が悪そうだ。なんだか胸が苦しくなってきた。言われた事を思い出せば切なくなった。
「どうした?言えぬのか?」
「いいえ、大丈夫です」
もう一回、深呼吸した。
「今までごめんね、イジめて」
ふいに、目頭が熱くなった。涙があふれてきた。
「もう一回言え」
「今までごめんね、イジめて」
ハラハラと涙が頬を伝ってこぼれた。まるで悲しみを癒すかのように。
「よし、もう大丈夫だ。さあ、涙をふいて」
目を開けると、ロマンスがハンカチを差し出していた。アイロンはかかっていたが、こちらもやっぱり真っ赤だった。彼女は赤が好きなのだとよくわかった。
私はハンカチを受け取り涙をぬぐうと、視線を外し鼻をすすった。
「恥ずかしい……」
「へぇー恥じらいなんてもんが、おぬしにもあったのか」
「ありますよ、それくらい」
「それはよかった。恥じらいを無くした女はガサツだ。ますますモテない女になっちまう」
「ウンチクはいいですから、次行きましょう」
「いいね、ポジティブは。それじゃあ、今度は両手を胸にあてて言おうか。『これからは大事にするからね、ありがとう』だ」
「はい」
私は言われるまま胸に両手をあてた。
「これからは大事にするからね、ありがとう」
すると胸の中心がホッと暖かくなった。
「じゃあ最後に『ホメる』。『アタシ、なかなか良い線いってる。良い女じゃない!』」
「アタシ、なかなか良い線いってる。良い女じゃない!」
「掃除も上手!」