教えて!恋愛の女神様
「あの、すいません」
「はい!」
ふいに、誰かが話しかけてきた。見れば、あきらかにセミナーを受けに来たと思われる、スーツ姿で四十代くらいの男性が机の前に立っていた。
「お、おはようございます」
「おはようございます。セミナーを受けに来たんですが、もう受付をして中に入っても大丈夫ですか?」
「ええ、いいですよ。知佳ちゃん、お名前を伺って」
「すいません。二十分も早く着いちゃったもんだから、やる事なくて来ちゃいました」
「気にしないで下さい。準備はできていますので」
「ありがとうございます。そう言ってもらえると助かります。……ところで君、もしかして青館大の司書ですか?」
「はい、そうです。澤田と申します」
「二十分前に準備が終わっているなんて、優秀ですね。エラいエラい」
「ありがとうございます」
「じゃ、お先に中に入れてもらいます」
男性は嬉しそうに笑い、ホールの中へ入って行った。無事一件目の受付を終えた私は、ホッと胸を撫でおろした。そして、右隣に立つ裕矢をドキドキして見た。
(そうか、裕矢さん優秀なんだ……)
さきほどホメられていた事を思い返すと、胸がトキめいた。彼がカッコよく見えた。
とたん、今朝ロマンスに言われた事を思い出した。『男をホメろ。ちょっとした事でいいから』
(よーし、やってみるか)
「裕矢さんって、優秀なんですね」
「えっ?いや、そんな……大した事じゃないよ」
「でも今の男性、裕矢さんより絶対先輩ですよね?その先輩にホメてもらったんだもの。優秀ですよ」
「あんまりホメないでよ。照れるだろ」
裕矢はちょっとビックリしかすかに頬を赤らめたが、とても嬉しかったらしくニコニコと笑っていた。
そしてその効果は絶大だった。裕矢は受付の仕事を手伝いつつ私の事を常に気遣ってくれた。すごく良い気分だった。
セミナー開始五分前、来場者のピークが過ぎたころ、裕矢は階下へ行きジュースを買って来てくれた。
「ありがとうございます」
「はい!」
ふいに、誰かが話しかけてきた。見れば、あきらかにセミナーを受けに来たと思われる、スーツ姿で四十代くらいの男性が机の前に立っていた。
「お、おはようございます」
「おはようございます。セミナーを受けに来たんですが、もう受付をして中に入っても大丈夫ですか?」
「ええ、いいですよ。知佳ちゃん、お名前を伺って」
「すいません。二十分も早く着いちゃったもんだから、やる事なくて来ちゃいました」
「気にしないで下さい。準備はできていますので」
「ありがとうございます。そう言ってもらえると助かります。……ところで君、もしかして青館大の司書ですか?」
「はい、そうです。澤田と申します」
「二十分前に準備が終わっているなんて、優秀ですね。エラいエラい」
「ありがとうございます」
「じゃ、お先に中に入れてもらいます」
男性は嬉しそうに笑い、ホールの中へ入って行った。無事一件目の受付を終えた私は、ホッと胸を撫でおろした。そして、右隣に立つ裕矢をドキドキして見た。
(そうか、裕矢さん優秀なんだ……)
さきほどホメられていた事を思い返すと、胸がトキめいた。彼がカッコよく見えた。
とたん、今朝ロマンスに言われた事を思い出した。『男をホメろ。ちょっとした事でいいから』
(よーし、やってみるか)
「裕矢さんって、優秀なんですね」
「えっ?いや、そんな……大した事じゃないよ」
「でも今の男性、裕矢さんより絶対先輩ですよね?その先輩にホメてもらったんだもの。優秀ですよ」
「あんまりホメないでよ。照れるだろ」
裕矢はちょっとビックリしかすかに頬を赤らめたが、とても嬉しかったらしくニコニコと笑っていた。
そしてその効果は絶大だった。裕矢は受付の仕事を手伝いつつ私の事を常に気遣ってくれた。すごく良い気分だった。
セミナー開始五分前、来場者のピークが過ぎたころ、裕矢は階下へ行きジュースを買って来てくれた。
「ありがとうございます」