教えて!恋愛の女神様
「…………!」
大学の正門の前、愛しくてたまらない人があたりをキョロキョロ見ながら立っていた。私と目が合えば、ハッとして硬直した。
翔太は私を待っていたのだ。他の誰でもない私を。私は嬉しくて、天にも昇る気持ちになった。
翔太は私の前まで駆け寄ってくると、一瞬申し訳なさそうに目をそらした。意を決するようフウッと息を大きく吐けば、まっすぐ見た。
私はドキッとした。見つめられて嬉しかったが、この前『君って最低だね』と言われた事を思い出し、胸が痛かった。思わず目をそらした。
「あの……」
「あ、はい」
「その……」
「はい」
翔太の気弱そうな声が気になり見ると、本当に気弱そうな顔で見ていた。この前の強気さはみじんも感じられなかった。
「すいませんでしたっ!」
「えっ?」
突然、翔太は私に向かって頭を下げた。私はびっくりして呼吸を止めた。脇を通り過ぎていく他の学生もびっくりして歩みを止めた。
「この前、談話室で『君って最低だね』って言ったこと」
「ああ、あれね」
「思わず頭に血が上って言ってしまったんだ。本当に、ごめん!」
「そ、そう?」
「あの後よく考えたんだけど、君はそんなに悪くない。確かに騒いでいるのを注意しなかったのはよくないけど、『最低だ』なんて言われる筋合いはない。俺の方が最低だった」
「謝ってくれたから、もういいよ。気にしないで」
「ありがとう」
翔太はようやくホッとした表情になった。私もホッとした。
「そうだ!」
ふいに翔太は叫ぶと、斜めにかけたナイロンバッグの中から茶封筒を取り出し、差し出した。
「私にくれるの?」
「ああ。今週の金曜日から俺の通う大学で学園祭をやるんだけど、お笑い芸人がライブをやるんだ。中にチケットが二枚入っているんだけど、よかったら見に来ない?」
「えっ?もらっていいの?だってタダじゃないでしょ?」
大学の正門の前、愛しくてたまらない人があたりをキョロキョロ見ながら立っていた。私と目が合えば、ハッとして硬直した。
翔太は私を待っていたのだ。他の誰でもない私を。私は嬉しくて、天にも昇る気持ちになった。
翔太は私の前まで駆け寄ってくると、一瞬申し訳なさそうに目をそらした。意を決するようフウッと息を大きく吐けば、まっすぐ見た。
私はドキッとした。見つめられて嬉しかったが、この前『君って最低だね』と言われた事を思い出し、胸が痛かった。思わず目をそらした。
「あの……」
「あ、はい」
「その……」
「はい」
翔太の気弱そうな声が気になり見ると、本当に気弱そうな顔で見ていた。この前の強気さはみじんも感じられなかった。
「すいませんでしたっ!」
「えっ?」
突然、翔太は私に向かって頭を下げた。私はびっくりして呼吸を止めた。脇を通り過ぎていく他の学生もびっくりして歩みを止めた。
「この前、談話室で『君って最低だね』って言ったこと」
「ああ、あれね」
「思わず頭に血が上って言ってしまったんだ。本当に、ごめん!」
「そ、そう?」
「あの後よく考えたんだけど、君はそんなに悪くない。確かに騒いでいるのを注意しなかったのはよくないけど、『最低だ』なんて言われる筋合いはない。俺の方が最低だった」
「謝ってくれたから、もういいよ。気にしないで」
「ありがとう」
翔太はようやくホッとした表情になった。私もホッとした。
「そうだ!」
ふいに翔太は叫ぶと、斜めにかけたナイロンバッグの中から茶封筒を取り出し、差し出した。
「私にくれるの?」
「ああ。今週の金曜日から俺の通う大学で学園祭をやるんだけど、お笑い芸人がライブをやるんだ。中にチケットが二枚入っているんだけど、よかったら見に来ない?」
「えっ?もらっていいの?だってタダじゃないでしょ?」