教えて!恋愛の女神様
「うん。でもいいんだ、もらって。これは君にひどい事を言ったお詫びだから」
「そんな!そこまでする事ないよ。これは受け取れない。誰かと行って」
「俺の分はもうあるんだ。友達が実行委員やっていて、ノルマで二十枚売らなきゃならなくて困っていたから何枚か買った物の数枚なんだ。だから、受け取ってもらえないとかえって困るんだ」
「本当にいいの?」
『よかったら、私と一緒に見てくれませんか?』のセリフが喉元まで出かかったが、グッと呑み込んだ。
(どうせあの美人な彼女と見る予定なんでしょ)
彼に片思い中だけに、胸が痛かった。せっかくだからアタックしてみたかったが、勇気が出なかった。私はがんばって満面の笑顔でチケットを受け取った。
「あと俺、当日カフェの手伝いをする事になっているんだ。店の名前は『やんちゃBOY、おてんばGIRL』。よかったら、こっちも寄って。飲み物を何かごちそうするよ」
「へぇー、カフェね」
「全員白いシャツに青いネクタイ、黒のベストとパンツ、タブリエって言う長いエプロンをするんだ。カッコイイだろ?」
「わー本物のカフェみたい!」
「ぜひ、女友達と来てね」
「女友達?男友達じゃダメなの?」
「実は……彼女が欲しいって奴がいてさ。紹介できそうなフリーの子と来て欲しいんだ」
「あら、じゃあ私も紹介してもらおうかな?」
胸をさらにズキズキ痛めながら言った。もう、半分ヤケだった。
「もちろんいいよ!今回カフェする奴ら、半分は彼女いないんだ」
翔太はニッコリ笑った。私はガックリとヘコんだ。
(ニブいよね、翔太君……)
私の気持ちに全く気付かない翔太は、『講義があるから行くね』と言って笑顔で去って行った。彼の笑顔はすごく素敵で、痛い胸が今度は甘くドキドキした。
(この思い、届け!)
どんどん小さくなっていく背中に吹きかけるようフーッと息を吐いた。私の吐息で彼のエリカに対する恋心が溶けてしまえばいいのに、と思った。
「そんな!そこまでする事ないよ。これは受け取れない。誰かと行って」
「俺の分はもうあるんだ。友達が実行委員やっていて、ノルマで二十枚売らなきゃならなくて困っていたから何枚か買った物の数枚なんだ。だから、受け取ってもらえないとかえって困るんだ」
「本当にいいの?」
『よかったら、私と一緒に見てくれませんか?』のセリフが喉元まで出かかったが、グッと呑み込んだ。
(どうせあの美人な彼女と見る予定なんでしょ)
彼に片思い中だけに、胸が痛かった。せっかくだからアタックしてみたかったが、勇気が出なかった。私はがんばって満面の笑顔でチケットを受け取った。
「あと俺、当日カフェの手伝いをする事になっているんだ。店の名前は『やんちゃBOY、おてんばGIRL』。よかったら、こっちも寄って。飲み物を何かごちそうするよ」
「へぇー、カフェね」
「全員白いシャツに青いネクタイ、黒のベストとパンツ、タブリエって言う長いエプロンをするんだ。カッコイイだろ?」
「わー本物のカフェみたい!」
「ぜひ、女友達と来てね」
「女友達?男友達じゃダメなの?」
「実は……彼女が欲しいって奴がいてさ。紹介できそうなフリーの子と来て欲しいんだ」
「あら、じゃあ私も紹介してもらおうかな?」
胸をさらにズキズキ痛めながら言った。もう、半分ヤケだった。
「もちろんいいよ!今回カフェする奴ら、半分は彼女いないんだ」
翔太はニッコリ笑った。私はガックリとヘコんだ。
(ニブいよね、翔太君……)
私の気持ちに全く気付かない翔太は、『講義があるから行くね』と言って笑顔で去って行った。彼の笑顔はすごく素敵で、痛い胸が今度は甘くドキドキした。
(この思い、届け!)
どんどん小さくなっていく背中に吹きかけるようフーッと息を吐いた。私の吐息で彼のエリカに対する恋心が溶けてしまえばいいのに、と思った。