キミがスキ
大切
「ぬあ!…何してんの」
「独り反省会」
「気持ち悪っ」
テーブルに置かれた蝋燭、ぼんやりと照らされた物体、ソファーに正座をし、なぜか膝で長いフガシを持っている。
目は虚ろい、ただ一点だけを見つめたまま深い溜め息ばかりを吐き出していた。
「俺って信用されてないんだろな…こんなもんにすり替えられて…」
「バカじゃないの。約束したんだから当たり前でしょ」
「だからってフガシかよ…」
「…ぶっ」
「笑うなし」
「彼女らしいじゃん」
「そうだけどさ…」
「信用するとかしないじゃないでしょ。彼女なりに両方を考えた結論だと、私は思うけどね」
「はぁ…見せなきゃ良かったな」
「そんな後悔より、あんたは彼女を支えてやるべきでしょーよ」
「分かってるよ」