キミがスキ


「おはよーございます」


「おはよ。お願い、早く着替えて来て手伝ってー」







毎日忙しい彼

少しでも役に立ちたい







「休憩入りまーす。…旅行ですか?」


「ん。最近、忙しいから近場でないかなーて」


「じゃ、温泉でがっつり。なんてのいいですよ」


「何をがっつり?」


「え。お風呂に入って肌をがっつり綺麗に…」







彼女を想う彼とバカしか言えない私


気持ちを伝えることが出来たなら

どんなに楽だろう



でも

それは絶対しちゃいけない

そう思ってた


彼を苦しませるなんて

私には出来ない


自分が傷つくのも怖い



勇気のない私は、ただ指をくわえて見てるだけ



彼が彼女と別れたと聞いても

ただ、ただ怖かった。



電話やメール、一緒に居る少しの時間が幸せ過ぎて

伝えられずには居られなかった



チョコに隠したメッセージ


彼は気付いて答えてくれたのか…

今でも聞けないでいる。

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