キミがスキ
「いらっしゃいませー!」
「…味噌ラーメン2つ、角切りチャーシューとネギトッピングで」
「味噌ラーメン2つ~!」
お互いフリーになった2人は急速に距離を縮めていった。
なんてドラマチックな事はなく…
「朝食ったばっかで食えるの?」
「ここのは別腹」
彼女を意識したのは、今居るラーメン屋。
こうして2人で並んで、黙々とラーメン食べて
腹減ってたのもあって、スープまで飲み干して
「うまかったぁ」
「うまかったー」
同じセリフを口にして笑うのは今も変わらず。
「出るか」
「あ、私出すよ」
「いいよ、出しとく」
「じゃ、その分は募金に」
その一言で
あ、俺この人スキになるかも。
そう思ったのがキッカケだった。