キミの隣で笑おう【完結】
side 蒼
修学旅行最終日の今日。
雨で海に行くことが出来ず、旅館の中で暇を潰して、2時になった。
修学旅行も終わりを迎える。
今からバスに乗って空港へ向かい、飛行機で帰る。
きっと家に着くのは6、7時あたりだろう。
バスに乗り込むと、行きと同じ席に座る。
美恋は行きと違って窓際に座っていて、顔が見えない。
どうしたのか聞くと、答えたのは美恋じゃなくて知那で。
どうやら具合が悪いらしい。
具合が悪いと昔から機嫌が悪い美恋。
それを知っている俺は、バスの中も飛行機の中もそっとしておいた。
俺は美恋とその日、一言も話さなかった。