キミの隣で笑おう【完結】
ハッキリと、告げる。
だって、この気持ちは本物だから。
蒼にとってあたしが幼なじみだろうがなんだろうが、あたしが蒼を想う気持ちは変わりようがないから。
偽りようのないその気持ちは、“スキ”でしかない。
何があったって蒼のことを嫌いになれないって、今回のことで痛いほど思い知ったから。
あたしは、この想いを捨てない。
捨てちゃいけないんだ。
――ガラ
「……はよ」
扉が開く音と同時に、不機嫌丸出しの低い声が聞こえて肩が上がる。
声だけでわかる。
あたしの大好きな人の声。
――蒼の声。