キミの隣で笑おう【完結】




――ガラ




そんな音をたてて、教室の扉を開く。




「……はよ」




俺がそう低い声で言うと、教室の奥で知那と話しているらしい美恋の肩が不自然に上がる。


けれど美恋はこっちに振り返ることは無くて。




「おい、美恋」




もう一度掛けた声に、美恋の肩が余計に上がって。


絶対に聞こえている筈なのに、美恋はこっちを向かない。




「聞いてんのか?お前に言ってんだよ、バカ美恋」



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