キミの隣で笑おう【完結】
そんな俺に、美恋は慌てた様に口を開く。
「ちょ…蒼っ!離してよ…っっ!」
「無理」
「ちょ、勘弁して…っ……好きじゃないなら、期待させるようなことしないでよっ」
なぁ、美恋。
俺の気持ち、わかる?
耳まで真っ赤にしてそう言う美恋が、どうしようもなく。
どうしようもなく、可愛くて。
愛しいんだ――…
「美恋」
「な、何よ…そ、それよりっ離してよっ」
そう腕の中で暴れる美恋に。
「煩い」
そう言って、今度は強引に美恋の唇を奪った。
――届け、俺の気持ち。
そう、願いを込めて。