キミの隣で笑おう【完結】
美恋の家の前で美恋を待った。
「お待たせー。いこ?時間ないし~。チャリは?」
「そんな急かすなよ。つーか、時間ないのは美恋の所為だろ?」
そう言ってチャリを取って来た俺を、美恋は軽く睨んでいる。
「ハイ、乗って?」
俺がそう言っても、美恋は睨んだまま。
「美恋?」
「…いいッ!歩いて行く!チャリじゃなくたって遅刻しないしッ!!」
美恋はそう言っているけれど、美恋の顔を見れば、見栄を張っているのがわかる。
「つまんない見栄はってねぇで、乗れって」
「見栄なんて張ってないし。歩くって言ったら歩くから!!」
そう言って、美恋は歩き出す。