キミの隣で笑おう【完結】
それから数時間が経ち。
「そろそろ解散にする?」
と言う、知那の声で帰ることになった。
蒼の部屋を出て、玄関へ向かうと、リビングから洸が出て来る。
「アレ?もうかえんの?美恋も?」
「うん。また今度来るよ」
洸はそう言うあたしにふ~ん、何て言うと、手招きして、あたしを呼ぶ。
玄関からすぐ近くのリビングへの扉の前に立っている洸の所まで行くと、耳元に口を寄せて、内緒話をするように囁く。
「蒼に告る時は、俺に言えよ♪」
それが聞こえた瞬間、あたしの顔はボンッと音をたてる様に真っ赤に染まったと思う。
だって…こんなに、顔が熱い。
「し、しないしッ!!」
そう言って洸から離れると、空と知那を押してバイバイッ、と言うと、蒼の家から逃げるように出た。