キミの隣で笑おう【完結】
「じゃあね!おやすみ~」
同じようなことを言う知那と空を背中に、手を振って家へ入る。
ただいま~、と言うと、おかえり~、と言うお母さんの声が聞こえた。
リビングに入ると、夕飯の良い匂いが部屋中に広がっていて、頬が緩む。
「もうご飯出来てるわよ」
そう言うお母さんに返事をして、手を洗ってからダイニングテーブルへと腰掛けた。
目の前にはミートソーススパゲッティがある。
美味しそう、と一言言うと、いただきます!と言ってそれを頬張った。
「今日は蒼くん達と何してたの?」
「何って…宿題とか、色々」
「そう。楽しかった?」
「うん、楽しかった!」
蒼がいれば何でも楽しいけど、何て事はいわないけど。
あたしの返事に頬を緩ませるお母さんに、あたしも笑いかけた。