キミの隣で笑おう【完結】
さっきの美恋は明らかにおかしかった。
耳元まで真っ赤にして、思いっきり動揺して。
口にした言葉は、意味がわからないようなこと。
「さあ?秘密~」
一番気になるのは、何で耳元まで真っ赤になったのか。
何が恥ずかしかったのか。
何が照れさせたのか。
でも、洸は答えない。
ゆるゆると頬を緩めるだけ。
「じゃあ、質問変える」
「ん、何?」
「洸は…美恋のこと、好きなわけ?」
じっと、洸の瞳を見る。
だけど、洸はいきなりのことに吃驚したのか、ポカンとしてるだけで。
「…は?何?何の話?美恋?は?」
混乱しているらしい台詞は、馬鹿がもっと馬鹿になっているようにしか聞こえない。