君への歌を
思いだすために



-----とにかく


明日、学校にいって友希に会おう


明日友希に会えるか


わかんなかったけど




このまま友希のなかに


あいつ自身を苦しめるものを


とどまらせるのは嫌だった





-----次の日の放課後


友希は学校には来ていたけど


いつみたいに俺のところには


来なかった



「 あいつの行きそうなとこは-- 」


ひとつだけ思い当たるところがあった



「---資料室ッ 」



俺と友希が10才のころに


ずっといつずけた資料室は


高校になった今でも


自然と資料室に行くようになっていた


それぐらい思い入れのある場所だった





ガラッ


資料室をあけると


その音に反応するように


ゴトンとなにかが動く音がした




ゆっくりその音がした方に行くと



「 ・・・ひろ・・・と・・・? 」



---あの時と同じだ----



あの時




友希の両親の葬式の日の


友希と同じ・・・



友希は目がはれて


体に無数のキズかついていた













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