君への歌を



「 ・・・ただの夢・・・


 んなわけない・・・ 」



でもこの夢がのちに


俺の人生をおおきく


曲げられることとなった




この夢をみたのは


友希からリングをもらった日から


2ヶ月もたったあとで


あれから何も


思い出せていなかった




いつのまにか


高校の一年の一学期は


もう半分をこえていた




「 ----ああ、そういえば


  もうすぐあいつの・・・ 」





友希の



両親の命日------







「 あ、おはよ広人 」



「 おぅ・・・ 」



「 なんか素っ気ない


  なんかあったの? 」


「 ・・・ 」



今朝の夢の話をしたら


また友希に


負担がかかりそうな


そんな感じがしたから



「 なんでも


  ねむいんだよ 」



それだけ伝えた



---それよりも



「 ・・・なあ、おまえの両親の


  命日っていつだっけ 」



正直、聞こうか迷ったけど



「 えっと5月の15日


  それがどうかした? 」



あかるく返ってきたから


ほっとした




・・・だから


俺が前から


言おうと思っていたことをいった




「 その命日


  おまえ一人でいくんなら


  ・・・俺もいっていいか? 」



「 ! ほんと!?


  いいの!? やたっ 


  うん 一緒にいこっ 」




思ってた反応より、だいぶ


嬉しそうにかえってきたから


すこし驚いた




なんでだ?








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