君への歌を
バシッという音と一緒に 頭に痛みがはしった
「 ・・・っ、いってぇ・・・ 」
もうろうとした意識もなかで
痛みの原因を見上げた
「 なんだ 友希か・・・ 」
「 なんだとは失礼ね 授業サボって
なんでこんなとこで寝てるの
もう全部授業おわったよ? 」
相変わらず友希は人のことばかり
きにしている
「 世話好きなヤツ・・・ 」
「 ん? なんか言った? 」
「 別に 帰んの? 」
「 うん だから広人、一緒に帰ろっ 」
満面の笑みで
ほんとうに嬉しそうに
ちいさく腕を引っ張ってきた
「 はぁぁぁ~ 」
「 えっ なにそのため息 なんで?
ヒドいっ 」
「 おまえには一生わかんねぇよ 」
友希にわかるわけがない
だって自分でもわかってないんだ
なんで こんなヤツを好きになったのか---