君への歌を
葬式のあと
俺はなかば強引に
友希を『あそこ』につれていった
「 ・・・ここって
資料室・・・? 」
ただの普通の資料室
でもここは
俺たちが出会った
たいせつな場所-----
ひと気のないここが好きで
よく俺はここに来ていた
そこに誰かが大量の資料をもって
ここにはいってきた
それが友希だった
別にきにしていなかったけど
あんまりにも大変そうにしてたから
手をかした
これが友希とあったキッカケ
「 ・・・ここなら別に
誰も来ないし
誰にも聞こえないから
お前のすきなようにしろよ 」
「 だ、大丈夫だよっ
全然へい・・・き・・・ 」
そこまで友希はいって
がまんとか
緊張とか
友希がいままで抱えていたモノが
いっきに溢れだした
「 ・・・ほんとに広人は
なんでもわかってるね・・・ 」
友希はなにかが切れたように
こえをだして泣き出した
「 広人・・・手にぎってて・・・
おねがい・・・ 」
そのあと友希は泣きつずけて
ちょっとずつ泣き止んでいった
「 ・・・ありがとう広人 」
落ち着いた声で
それだけ俺にいった
・・・友希は気づいてるか?
涙目なのに
小さくほほえみをうかべたおまえが
かわいくて
おもわず目をそらした俺に-----