愛と銃と。


陽翔があまりにも
真剣な顔をするから。

だからあたしは
黙って小指を差し出した。


そして小指と小指を絡ませる。

すると陽翔は
切なげに優しく微笑むと


「ゆーびきーりげーんまーん、うーそつーいたら♪」


いきなり歌いだした。

子供みたいな無邪気な、それ。


「はーりせーんぼーんのーませ♪」


太陽があたしたちを包む。

あまりにも陽翔が
楽しそうに言うから。


「「ゆびきったっ!!」」


あたし達は声を揃えて言った。


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