愛と銃と。
心拍数が増すにつれて
あたしの歩く速度も増す。
顔はたぶん熱を持っている。
気に食わない…!
「待てって!」
「…!?」
あたしの左手が陽翔に掴まれた。
まるで金縛りにあったかのように
あたしの足は動かなくなった。
やだ、やだ、やだ…‼
掴まれた左手から
陽翔の体温が伝わってくる。
自分の心臓のドキドキも
伝わっちゃいそうで。
やだ、やだ、やだ…‼
「…っ!」
声を発そうとしても上手く出ない。
「俺、緊張しちゃってて…。正直、腕掴んでる今、めっちゃ緊張してんだけど」
いきなりタラタラと
陽翔は語り出した。
「こんなこと言うのも何だけど、正直これ以上はヤバい…デス」
「ヤバいって何が?」
あたしは
『おいしいの?それ食べれるの?』
状態である。
「ヤベェんだよ!!俺ん中の何かがぶっ飛びそうなぐらい‼!」
陽翔があまりにも
顔を赤くして熱く語ったので
あたしは相当ヤバいことを察した。