愛と銃と。
一足先に歩き出した陽翔。
その後をあたしは
駆け足で追う。
浴衣来てるから
歩きにくいって言うのに。
先に行くなんて無神経だ。
それに陽翔が浴衣着ろ
って言ったから着て来たのに
何の感想もなし。
別に何か求めている訳じゃない。
でも…。
「待ちなさいって!!」
あたしは陽翔の横で
やっと並んで歩く。
すると…。
「な!?」
きゅっ。
何も言わずに陽翔は手を繋いで来た。
しかも、指と指を絡められた。
…恋人つなぎっ!!?
「な、な、なな…!!?」
「今日、あげはの彼氏は俺だ」
不覚にも、ドキッとしてしまった。